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帯状疱疹をワクチンで予防:50才を過ぎたらワクチン検討(65歳で定期接種 2025年4月〜)

帯状疱疹はかかると合併症などが生じて生活の質が著しく低下することがあります。できれば帯状疱疹を予防して、少しでもリスクを低下させたいところです。
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帯状疱疹とは
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV: Varicella-Zoster Virus)によって引き起こされる感染症です。 主に痛みを伴う皮膚の発疹、神経の走…
帯状疱疹に対するワクチンは、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する抗体を作ることで、免疫力を高めウイルスの増殖を抑えます。帯状疱疹の発症を予防することが目的です。
コンテンツ
2025年4月1日から定期接種が始まります
帯状疱疹ワクチンが定期接種になることが決まりました。開始時期は2025年4月1日からです。
帯状疱疹ワクチンの定期接種対象者
- 65歳の者
- 60歳以上65歳未満の者であって、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害を有する者として厚生労働省令で定める者
対象は65歳になる方になります。64歳以下の方は任意接種になりますが、60歳以上65歳未満の者であって、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害を有する者として厚生労働省令で定める方も定期接種の対象となります。
基本的には65歳に方だけの接種ですが、65歳以上の方も定期接種のチャンスがあります。
『65歳を超える方については、高齢者肺炎球菌ワクチンと同様、5年間の経過措置として、5歳年齢ごと (70、75、80、85、90、95、100歳)を位置付ける』となっています。
2025年から5年間の間に年齢が65歳以上で一桁目が「0」または「5」になるタイミングで定期接種の案内がくるでしょう。これを逃すと定期接種ではなく任意接種になります。
任意接種と定期接種
- 定期接種:法律に定められた期間で接種した場合は公費負担で無料。
- 任意接種:接種費用は自己負担(自治体によって助成がある場合も)。
帯状疱疹ワクチンは2種類
帯状疱疹のワクチンには以下の2種類があります。
- 生ワクチン
- 不活化ワクチン(シングリックス)
生ワクチンと不活化ワクチン
- 生ワクチン:病原体となるウイルスの毒性を弱めて病原性をなくしたものを元に作られるワクチン。
- 不活化ワクチン:病原体となるウイルスの感染力を失わせたものを元に作られるワクチン。複数回の接種が必要なことが多い。
生ワクチン
- 接種タイプ
-
- 任意接種
- 対象
-
- 50歳以上
- 帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の人
- 接種回数と費用
-
- 帯状疱疹の予防としては1回(水痘の予防目的では2回)
- 1回 7,000〜10,000円(接種する施設にお問い合わせください)
- 接種方法
-
- 皮下注射
- 発症予防効果
-
- 50%程度
- 5年程度の効果持続期間
- 注意事項
-
- 別の種類の生ワクチンを接種する場合は、27日以上あける
- 禁忌となる人がいる:妊婦、ステロイドや免疫を抑える薬を飲んでいる、免疫不全など
不活化ワクチン(シングリックス)
- 接種タイプ
-
- 任意接種
- 対象
-
- 50歳以上
- 帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の人
- 接種回数と費用
-
- 2ヶ月間隔で2回(リスクの高い18歳以上の場合は、1〜2ヶ月間隔)
- 1回あたり、22,000円(接種する施設にお問い合わせください)
- 接種方法
-
- 筋肉注射
- 発症予防効果
-
- 約97%程度
- 9年程度の効果持続期間が認められている(今後より長く効果があることが認められる可能性もある)
- 注意事項
-
- アナフィラキシーのようなアレルギー反応がでることがあるので30分間は医療機関で待機しましょう。
不活化ワクチンは生ワクチンに比べると効果になりますが、発症予防の効果や効果持続の長さからより勧められます。
市町村によっては接種にあたり補助がでることもありますので、ぜひ市町村にお問い合わせください。
シングリックス摂取を受ける人へのガイドはこちら
