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心臓のデバイス治療について

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植込み型心臓不整脈デバイスとは
心臓のデバイス治療は、植込み型心臓不整脈デバイス(CIED;cardiac implantable electronic device)を用いて行われます。CIED、シードと呼ばれます。
植込み型心臓不整脈デバイス(CIED)は、心臓に電気刺激を送る装置であり、ペースメーカーや植込み型除細動器などが含まれます。
不整脈のモニタリング用デバイス(診断用CIED、例:植込み型心電図記録計)についてはこの項にふくまれません。
CIEDでできる治療
心臓に対する電気刺激による治療は、低電圧のペーシング刺激と高電圧のショック治療があります。
低電圧のペーシング刺激
- 徐脈に対するペーシング
- 心臓再同期療法
徐脈に対するペーシング
脈拍が極端に遅い(徐脈の)場合に、心臓のリズムを維持するために低電圧(1〜5V)で心臓のパルスを送ります(ペーシングします)。パルスに反応して心筋が収縮します。
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心臓再同期療法
心室内の伝導障害が心臓の機能を低下させている場合に、電気タイミングのずれを是正するペーシング治療が有効であることがあります。
高電圧のショック治療
ショック治療:致死的な不整脈を迅速に停止させる方法として、ショック治療があります。高電圧(500〜1400V)の電気刺激をすることで、心臓の電気の乱れをリセットします。
ショック治療が可能なデバイスでは、特殊なペーシングで不整脈を止めようとする機能(抗頻拍ペーシング)も持っています。
CIEDの種類
CIEDには下記の種類があります。
- ペースメーカー(PM)
- 両室ペースメーカー(CRT-P)
- 植込み型除細動器(ICD)
- 両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)
それぞれがもつ機能は表の通りです。
CIED種類 | PM | CRT-P | ICD | CRT-D |
---|---|---|---|---|
徐脈に対するペーシング機能 | ● | ● | ● | ● |
心臓再同期療法 | ● | ● | ||
ショック治療 | ● | ● |