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アルコールが心臓・血管に及ぼす影響

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高血圧・心臓病のリスクを上げる

ライフスタイルと心臓病について検討した研究※1では、過度に飲酒をする人たちは顕著に高血圧と冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)のリスクが上がります。
飲酒をしていない人と比べると、わずかな飲酒でも高血圧と心臓病のリスクを上げることも報告されました。
そして、アルコール摂取量を減らしたり、やめることで血圧は下がることも示されています。
- 1: JAMA Netw Open. 2022;5:e223849
心房細動のリスクを上げる

アルコールの血中濃度が上がると心房細動が発生しやすくなることがわかっています。
アルコール習慣を見直すことで心房細動の頻度が減ることはよく経験されます。
心房細動と診断されている方は、アルコールをできるだけ飲まないようにしましょう。
ホリデーハート症候群(Holiday Heart Syndrome)
週末や休暇中にたくさん飲酒をすることで、胸部症状(動悸、息切れなど)が出現する症候群です。その症状の原因として心房細動が指摘されています。
アルコールを過量摂取した日や翌日に不整脈の症状がある場合は、心房細動が出ている可能性があります。医療機関で心電図を記録してもらいましょう。
心臓・血管に対する他の影響
- アルコール心筋症:アルコールを慢性的に摂取することで心臓の筋肉が傷んで、心臓の働きが落ちることがあります。アルコールをやめて改善することもありますが、機能が落ちたままのこともあります。
- 動脈硬化:アルコールやその代謝物はいろいろな細胞にダメージを与えます。動脈の細胞に影響し、動脈硬化が進むことがあります。