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睡眠時無呼吸症候群に関わる診療報酬改定(2026年度)

2026年度の診療報酬改定により睡眠時無呼吸症候群に関わる診療報酬の見直し点を整理します。投稿時点(2026年3月9日)での解釈になりますので、ご容赦ください。
- 在宅陽圧呼吸療法指導管理料2
- 算定要件の変更
- 点数変更・加算の新設
- 終夜睡眠ポリグラフィーの点数見直し
この項は令和8年度診療報酬改定「15.医療技術の適切な評価」を参考にしています。
在宅陽圧呼吸療法指導管理料2ー算定要件の変更
| 改定前 | 改定後 |
|---|---|
| 在宅陽圧呼吸療法指導管理料2 250点 [算定要件] (1)・(2) (略) (3) 在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2の対象患者は、以下のいずれかの基準に該当する患者とする。 ア・イ (略) ウ 以下の(イ)から(ハ)までの全ての基準に該当する患者。ただし、無呼吸低呼吸指数が40以上である患者については、(ロ)の要件を満たせば対象患者となる。 (イ) 無呼吸低呼吸指数(1時間当たりの無呼吸数及び低呼吸数をいう。)が20以上 (4)・(5) (略) | 在宅陽圧呼吸療法指導管理料2 240点 [算定要件] (1)・(2) (略) (3) 在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2の対象患者は、以下のいずれかの基準に該当する患者とする。 ア・イ (略) ウ 以下の(イ)から(ハ)までの全ての基準に該当する患者。ただし、無呼吸低呼吸指数が30以上である患者については、(ロ)の要件を満たせば対象患者となる。 (イ) 無呼吸低呼吸指数(1時間当たりの無呼吸数及び低呼吸数をいう。)が15以上 (4)・(5) (略) |
| (6) (3)のウの要件に該当する患者であって、CPAP療法を実施している睡眠時無呼吸症候群の診断が得られている入院中の患者以外の患者については、使用時間等の着用状況、無呼吸低呼吸指数等がモニタリング可能な機器を活用した上で、当該指導管理を実施する月の前月から数えて3月の間、すべての月で1月当たりの1日平均使用時間が1時間未満である場合には、当該指導管理料を算定しないこと。なお、この場合であっても、在宅療養指導管理材料加算は算定できる。 |
CPAPを外来で管理するときに発生する点数は以下の表のようになります。
| 在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2 | 240点(前回まで250点)、算定不可要件あり |
| 持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算 | 15点(新設、施設基準あり) |
| 在宅持続陽圧呼吸療法用治療器加算 | 960点 |
| 在宅持続陽圧呼吸療法材料加算 | 100点 |
| 合計 | 1300+15点(13,000+150円) |
(前部省略)指導管理料2と治療器加算、材料加算を併せた点数を算定しています。そのうちの指導管理料2が250点から240点となりました。
CPAP導入基準の緩和 | 睡眠時無呼吸症候群の重症度
(1)・(2) (略)
(3) 在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2の対象患者は、以下のいずれかの基準に該当する患者とする。
ア・イ (略)
ウ 以下の(イ)から(ハ)までの全ての基準に該当する患者。ただし、無呼吸低呼吸指数が30以上である患者については、(ロ)の要件を満たせば対象患者となる。
(イ) 無呼吸低呼吸指数(1時間当たりの無呼吸数及び低呼吸数をいう。)が15以上
(4)・(5) (略)
これまでは簡易SAS検査で無呼吸低呼吸指数が40/時間 以上(かつ他の基準を満たす)、または睡眠ポリグラフ検査で20/時間以上であれば、CPAP適応と判断されていました。
2026年6月からは簡易SAS検査で無呼吸低呼吸指数が30/時間 以上(かつ他の基準を満たす)、または睡眠ポリグラフ検査で15/時間がCPAP導入基準となりました。CPAP導入のハードルが少し下がりました。
算定できないこともある
CPAP療法を実施している睡眠時無呼吸症候群の診断が得られている入院中の患者以外の患者については、使用時間等の着用状況、無呼吸低呼吸指数等がモニタリング可能な機器を活用した上で、当該指導管理を実施する月の前月から数えて3月の間、すべての月で1月当たりの1日平均使用時間が1時間未満である場合には、当該指導管理料を算定しないこと。なお、この場合であっても、在宅療養指導管理材料加算は算定できる。
上記の文章によると、各患者さんについて過去3ヶ月すべての月で、1日平均使用時間が1時間未満の場合は在宅陽圧呼吸療法指導管理料2(240点)が算定できなくなります。
毎月しっかりと使用時間を把握することとできるだけ使用時間を延ばすように指導することが求められます。他の加算は算定できるのだと思います。
在宅陽圧呼吸療法指導管理料2ー点数変更・加算の新設
持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算(15点)が新設されました。
| 改定前 | 改定後 |
|---|---|
| 在宅陽圧呼吸療法指導管理料2 250点 | 在宅陽圧呼吸療法指導管理料2 240点 注2 2について、別に厚生労働大臣が定める基準を満たす場合は、持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算として15点を所定点数に加算する。 |
| [算定要件] (1)~(6) (略) (7) 持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算の算定に当たっては、該保険医療機関においてCPAP療法の指導管理を実施している入院中の患者以外の全ての患者について、使用時間等の着用状況、無呼吸低呼吸指数等をモニタリングした上で、CPAP療法の1日平均使用時間を診療録に記載すること。 | |
| [施設基準] (1) 当該保険医療機関においてCPAP療法の指導管理を実施している入院中の患者以外の全ての患者について、使用時間等の着用状況、無呼吸低呼吸指数等がモニタリング可能な機器を活用して、定期的なモニタリングを行っていること。 (2) 当該月の直近3月以内において、当該保険医療機関がCPAP療法の指導管理を行う入院中の患者以外の患者の延べ管理月数に占める、CPAP療法の1日使用時間が4時間以上の日が20日以上である管理月数の割合が4割以上であること。 |
算定要件
(1)~(6) (略)
(7) 持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算の算定に当たっては、該保険医療機関においてCPAP療法の指導管理を実施している入院中の患者以外の全ての患者について、使用時間等の着用状況、無呼吸低呼吸指数等をモニタリングした上で、CPAP療法の1日平均使用時間を診療録に記載すること。
診療録の記載事項について言及されています。最低でも以下の項目をカルテに記載する必要があります。
- 使用時間等の着用状況
- 無呼吸低呼吸指数等
- CPAP療法の1日平均使用時間
施設基準
(1) 当該保険医療機関においてCPAP療法の指導管理を実施している入院中の患者以外の全ての患者について、使用時間等の着用状況、無呼吸低呼吸指数等がモニタリング可能な機器を活用して、定期的なモニタリングを行っていること。
(2) 当該月の直近3月以内において、当該保険医療機関がCPAP療法の指導管理を行う入院中の患者以外の患者の延べ管理月数に占める、CPAP療法の1日使用時間が4時間以上の日が20日以上である管理月数の割合が4割以上であること。
- 使用時間などの着用状況やAHIなどをモニタリングしている
- 直近の3ヶ月において以下をクリアしている
- 3か月間のうちCPAPを4時間以上使用した日が20日以上の患者数が、3ヶ月分ののべ管理月数(管理している患者数×3(ヶ月))の4割以上であること
患者数が10名だとして、3ヶ月分ののべ管理月数=3×10名=30となります。その4割は12になります。CPAP4時間以上使用した日が20日以上の患者が4人いれば、3ヶ月分で12になるのでクリアできます。
施設基準ですので、届出が必要になるのかもしれません。
終夜睡眠ポリグラフィーの点数見直し
終夜睡眠ポリグラフは最近では外来でも行われるようになり、点数が見直されました。
| 改定前 | 改定後 |
|---|---|
| 【終夜睡眠ポリグラフィー】 3 1及び2以外の場合 イ 安全精度管理下で行うもの 4,760点 ロ その他のもの 3,570点 | 【終夜睡眠ポリグラフィー】 3 1及び2以外の場合 イ 安全精度管理下で行うもの 4,760点 ロ 保険医療機関内で又は訪問して実施するもの 3,570点 ハ その他のもの 2,000点 |
| [算定要件] ○ 検査に要した交通費は、患家の負担とする。 ○ 3のイからハまでについては、合わせて1月に1回を限 度として算定できる。 | |
| ロ(訪問して実施するもの)とハについて 問診、身体所見又は他の検査所見から睡眠時呼吸障害が強く疑われる患者に対し、睡眠時無呼吸症候群の診断を目的として使用した場合 |
ロの訪問して実施するもの、ハのその他のものについては、睡眠時無呼吸症候群を疑う場合のみに算定されます。ほかの睡眠障害の判定のためには使用できません。
