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【眠りと休養のためのヒント】#4 休むだけじゃない休養 〜明日の活力に変える〜

私たちは日々、仕事や人間関係、健康のことなど、さまざまなストレスや不安を抱えて生活しています。

気分が落ち込んだり、心が休まらなかったりするのは誰にでもあることです。そんなとき大切なのは「ただ休む」ことではなく、「休養を通じて次の力(活力)をつくる」こと。これが“攻めの休養”の考え方です。

休養は受け身の時間ではなく、心身を整えて前に進むための準備です。ここでは、日常の中でできる「攻めの休養」の工夫をご紹介します。

「攻めの休養」という考え方は、片野秀樹先生の著書『休養学―あなたを疲れから救う』でも紹介されている考え方です。本ページではそのエッセンスを日常生活に活かせるようにまとめています。

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守りの休養から攻めの休養へ

これまで休養といえば「疲れたから横になる」「とにかく眠る」といった“守り”のイメージが強かったかもしれません。もちろん体を休めること自体は大切ですが、それだけではストレスや不安が残ったままになり、翌日も疲れを引きずってしまうことがあります。

一方で「攻めの休養」は、ただ休むのではなく「自分から整える」ことを意識した新しい休み方です。体を動かしたり、頭を整理したり、五感を刺激してリフレッシュすることで、心身のエネルギーを回復し、明日への活力へとつなげていきます。

休養を“守り”から“攻め”へとシフトすることで、休みの時間は単なる「停止」ではなく「前進の準備」に変わります。毎日の小さな工夫が、ストレスや不安と上手に付き合いながら、いきいきとした生活を支えてくれる「活力」を生み出します。

からだを整える休養

しっかり眠ること、軽く体を動かすこと、そしてバランスのとれた食事。この3つが基本の「からだの休養」です。体が整うと自然に心も安定し、毎日の活力につながります。

しっかり休む

横になって休んだり、眠ることで体の疲れを癒やします。シンプルですが、回復の基本となる大切な休養です。
エネルギー消費を控えて、体の回復を待ちます。
特に睡眠は重要です。睡眠のリズムを確保するように努めます。

ただし、休むことは疲労の回復には役立ちますが、「活力」アップへの効果は高くありません。疲労が取れたら、攻めの休養にシフトします。

携帯電話の使用やスクリーンタイムを最小限に

スマートフォンやパソコンは便利ですが、長時間の使用はストレスや心身の不調につながります。特に就寝前の利用は睡眠の質を下げるため、夜は画面から離れて過ごすことが大切です。

体を動かす

運動をすると体の中の血のめぐりがよくなり、酸素や栄養がすみずみの細胞までしっかり届くようになります。そのおかげで、体にたまった不要なものがスムーズに流れ出し、リンパの流れも整って、疲れがたまりにくくなります。

つまり「血のめぐり」をよくすることは健康の基本。難しいことをしなくても、軽いウォーキングやストレッチのような“ちょっと体を動かすこと”が、効果的な方法です。

体を動かす
  • ウォーキング
  • ヨガ
  • ストレッチ など

食で整える

休養学では「食べないこと」や「食べすぎないこと」も大切な休養と考えます。食事を減らすことで消化器を休ませ、体全体の回復を助けるからです。

もちろん、必要な栄養をきちんととることも欠かせません。いわゆるバランスの良い食事は体の修復に役立ち、疲れをいやす土台になります。

つまり「食で整える」とは、栄養をしっかり補いながら、食べすぎないように工夫すること。お腹いっぱいにするよりも「腹八分(ちょっと足りないかなと思うくらい)」を意識することが、体にとって本当の休養につながります。

ストレスを解消する目的で摂取されがちな甘いもの、アルコールやカフェインは、逆にストレス状態を悪化させる可能性がありますので注意が必要です。

食で整える
  • 腹八分を意識して、食べすぎない
  • タンパク質、ビタミン、ミネラルを意識して摂取

【避けたい行動】

  • 食べ過ぎ(体に負担がかかる)
  • スイーツ(甘いものでは疲れはとれません)
  • アルコール(睡眠は浅くなり、アルコールの分解にエネルギーを使う)

こころを癒す休養

気の合う人と話す、好きなことに没頭する、創作や趣味で自分を表現する。こうした時間が心の緊張をやわらげ、不安やストレスを和らげてくれます。

人とつながる・動物や自然に触れる

人と関わる時間は、ストレスをやわらげて活力を取り戻す大切な休養です。友達とおしゃべりをしたり、家族と笑い合ったりするだけで気持ちが軽くなります。

ペットとのふれあいも同じように心を癒やしてくれるものです。さらに、公園や自然の中で過ごすことも気分をリフレッシュさせ、心に余裕を生み出します。

楽しみを味わう

映画や音楽、ゲームや読書など、自分の好きなことを楽しむ時間は心の休養になります。好きなことに夢中になることで気分が切り替わり、ストレスがやわらぎ、前向きな活力が生まれます。

【推し活】推しの音楽やスポーツ、芸能人などを応援する「推し活」は、ただの趣味にとどまりません。好きなものに夢中になることで、ストレスホルモンが下がり、心が前向きになりやすいことが分かっています。
「推し」がいることで、毎日の生活に楽しみや張り合いが生まれ、心のエネルギーを回復させます。

つくって表現する・こころを整える

絵を描く、音楽を奏でる、手仕事をするなど、創作や表現の時間は心を豊かにします。想像力を使うことで気分がリフレッシュし、ストレス解消や新しい活力にもつながります。

静かに呼吸に意識を向ける瞑想は、脳の緊張を和らげてストレスを軽減し、集中力を高めます。気持ちの切り替えにも役立ち、心を整える“攻めの休養”のひとつです。

環境を変える休養

環境を変える

いつもと違う場所に出かけたり、旅行をしたりすると、新しい刺激が心身をリフレッシュさせてくれます。少し環境を変えるだけでも、気分が切り替わり明日の活力につながります。

あなたに合った「休養」のタイプを見つけよう!

休養のタイプについて説明しました。
人によって「心が元気になる休み方」や「エネルギーが回復する方法」は少しずつ違います。

大切なのは、「これだけ」と一つに決めつけることではなく、自分に合った休養タイプを組み合わせることです。
たとえば、音楽や映画を楽しむ“楽しみを味わう休養”に、短い瞑想を取り入れる“こころを整える休養”をプラスすると、気分転換とリフレッシュの効果がぐっと高まります。

2つ、3つと組み合わせることで、心と体のバランスがより整い、日常生活や仕事のパフォーマンスも向上します。

ぜひあなたに合った「攻めの休養パターン」を見つけて、毎日の中で活かしてみてください。

『眠りと休養のやさしい話』シリーズ

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