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【睡眠時無呼吸症候群のすべて】#4 自宅でできる!簡易検査の流れ

「しっかり寝たはずなのに、なぜか日中に眠くなる…」
「いびきがうるさいと家族に言われる…」
そんなお悩みはありませんか?
それ、睡眠時無呼吸症候群(SAS)かもしれません。気づかないうちに、夜間に呼吸が何度も止まっている可能性があります。
当院では、ご自宅で簡単に行える睡眠時無呼吸の検査を行っています。
気になる症状がある方は、まずは気軽にご相談ください。
自宅でできる簡易検査

当院では、ご自宅で手軽にできるSAS簡易検査を行っています。
簡易検査では、睡眠中の呼吸の状態と血中の酸素飽和濃度を測定します。検査の機器は自宅に郵送されます。
検査費用:約2,700円(税込) ※保険適用(3割負担)
検査の流れ
睡眠時無呼吸症候群を疑った場合は、以下の流れで検査を行います。
- 医師による問診(症状の確認)
オンライン診療も可能です - 簡易検査機器の貸出・郵送
検査の機器はご自宅に郵送されます - ご自宅で2晩検査
1回だと緊張したり慣れなくてうまくできないこともありますので、2晩検査してもらいます
検査が終わったら、郵送で送り返していただきます(返送については同封の説明書をご確認ください) - 結果の解析と診断
結果の解析にしばらくお時間をいただきます。後日診察の上で説明をして、方針を検討します。
検査結果を踏まえた方針
簡易検査では、無呼吸(呼吸が止まっている)または低呼吸(呼吸が弱くなっている)を評価する項目として REI(呼吸イベント指数)という数値が重要になります。REIの結果で方針が決まります。
他には酸素飽和度の推移やいびきの時間がなども確認することができますので、方針を決める際に参考にします。
重症の睡眠時無呼吸症候群(REI 30~)
簡易検査の結果で重症(REI 30以上)であることが判明した場合は、さらなる精査を行うかCPAP治療を始めるかを決めます。
REIが40以上の場合は、そのままCPAP適応になりますので治療を開始するか相談して決めます。
REIが30以上で40未満の場合は、CPAP治療の適応があるか精密検査にて判断します。
睡眠ポリグラフ検査と呼ばれる検査で、一泊入院して行われる検査です。連携医療機関での検査を依頼します。
睡眠ポリグラフ検査の結果で、CPAP治療導入を検討することになります。
中等症の睡眠時無呼吸症候群(REI 15~30)
簡易検査の結果でREIが15〜30の間であった場合は、自覚症状や酸素飽和度の低下などを参考に方針を決めます。
もし、睡眠時無呼吸症候群を疑う症状がはっきりあったり、酸素飽和度がしっかりと下がっている場合はCPAP治療の適応評価のために一泊入院の睡眠ポリグラフ検査をお勧めします。
または、いびきがメインの場合は、スリープスプリント(いびき用のマウスピース)の作成をお勧めします。ご対応いただける歯科医院にご紹介いたします。
軽症の睡眠時無呼吸症候群(REI 5~15)
主に生活指導になります。アルコールを減らしたり、体重の管理をお勧めします。
ただし、いびきがひどい場合はスリープスプリントをお勧めすることもあります。
『睡眠時無呼吸症候群のすべて』シリーズ
基礎編
検査編
治療編
CPAP編
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