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もしかして睡眠時無呼吸症候群? いびきに潜むリスク

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いびきは体からのサインかも?

いびきは、単なる「寝ているときの音」だと思っていませんか?
実は、いびきは体からの重要なサインのひとつです。

とくに「毎晩大きないびきをかく」「いびきが途中で止まると言われた」「日中に強い眠気がある」といった症状がある場合、
睡眠時無呼吸症候群という病気が隠れている可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が繰り返し止まってしまう病気で、脳や体に酸素が行き届かず、さまざまな健康リスクを引き起こします。高血圧や糖尿病、心臓病、脳卒中のリスクも高まることがわかっており、放置は危険です。

いびきは「疲れているから」「太ってきたから」と見過ごされがちですが、体が助けを求めているサインかもしれません。

次のチェック項目に当てはまる場合は、ご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群を疑うサイン
  • 毎晩のようにいびきをかくと言われる
  • 睡眠中に「呼吸が止まっていた」と指摘されたことがある
  • 寝ても疲れが取れない、朝すっきり起きられない
  • 日中に強い眠気を感じる、うたた寝してしまうことがある
  • 夜中に何度も目が覚める、トイレに起きることが多い
  • 起床時に頭痛がすることがある
  • 高血圧、不整脈、心臓病などを指摘されたことがある

睡眠時無呼吸症候群は、日本での有病率は4%程度とされています。
治療が必要な人は300万人近くいると考えられていますが、多くの方は気づいていない可能性があります。

放置するとどうなるか

睡眠時無呼吸症候群があると、以下のような問題点が発生する可能性があります。

運転中の急な眠気

運転中の事故は睡眠時無呼吸がある患者にとって重大な問題です。特に前兆もなく急に眠ってしまうことがあります。

特に長距離運転や職業運転手の方は、少しでも睡眠時無呼吸を疑ったら、きちんと検査をして治療を受けましょう。最近では睡眠時無呼吸の簡易検査を義務化している会社もあります。

心血管疾患・高血圧

睡眠時無呼吸により、高血圧のコントロールが難しくなったり、心房細動などの不整脈が発生しやすくなります。
また、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)、心不全、脳梗塞と関連があるとされています。

重症の睡眠時無呼吸症候群を放置すると命に関わる

重症の睡眠時無呼吸症候群を放置すると、命に関わる問題(致死的心血管イベント)が発生するリスクが睡眠時無呼吸がない方と比べて高くなります。CPAPで適切に治療が行われるとリスクは低下します。

睡眠時無呼吸症候群による心血管の病気
関連ある疾患内容
高血圧高血圧患者の多くで睡眠時無呼吸が合併しています。
特に治療抵抗性の高血圧で合併率が高い傾向にあります。閉塞性無呼吸は高血圧のリスク因子です。
不整脈閉塞性無呼吸は心房細動の独立したリスク因子です。
閉塞性無呼吸は心臓突然死のリスクがあるという報告もある。
特にAHI 20以上、60歳以上、夜間の平均酸素飽和度が78%未満だと注意が必要であると言われています。
心不全閉塞性無呼吸は心不全と強く関与しており、心不全の予後を悪くします。
ただし、心不全では中枢性無呼吸の場合もあります。
閉塞性無呼吸により心不全症状の増悪、心不全による入院、死亡率が増加します。
心不全がなくても、閉塞性無呼吸があると心不全を発症するリスクが上がります。
虚血性心疾患閉塞性無呼吸は虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)の独立したリスク因子です。
低酸素・再酸素化により血管にストレスや炎症が起こり、動脈硬化や心筋梗塞発症に関わっている可能性があります。
脳卒中閉塞性無呼吸は脳卒中のリスク因子です。
さらに脳卒中再発のリスク因子でもあります。

精神的な不安定さ

睡眠は精神的・身体的安定のために重要であり、睡眠不足は精神的な問題を起こしやすくします。

睡眠時無呼吸は、過敏性、うつ病、不安症などとの関連が指摘されています。また、注意力の低下、記憶障害などによりエラーが起きやすくなります。

他の生活習慣病

閉塞性無呼吸の人は、メタボリックシンドロームや2型糖尿病の可能性が高くなると言われています。
また、閉塞性無呼吸があると、非アルコール性脂肪肝疾患のリスクがあがります。

検査から治療の流れ

睡眠時無呼吸症候群には、軽症・中等症・重症といった程度があり、症状の重さに応じて治療の方法も変わってきます。
生活習慣の見直しだけで改善する場合もあれば、専用の機器(CPAP)による治療が必要になることもあります。

睡眠時無呼吸症候群の評価から治療までのおおまかな流れを示します。

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